15年来の美容師との別れ!奈良から上京、人間関係は去り際で決まる!
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中学校から27になるまで通っていた美容室に別れを告げることになりました。しかも、ずっと同じ男性の年上の美容師さんでした。15年以上お世話になっていました。若気の至りで髪の毛を染めた時も、パーマをあててみた時も同じ美容師さんだったのです。
春は出会いと別れの時期。僕はこの春に奈良から上京します。期待半分、怖さ半分。そして、あと一ヶ月を切った今することは色々な人に「さよなら」を告げること。もちろん会おうと思えばいつでも会えるんですが、去り際が大事なんじゃないかなって。
進学、就職、引っ越し、人生の節目で別れの経験がある方や別れを控えている方に是非とも読んで頂きたい!
美容師Kさん、最後のカット
つい数日前いつもの美容室に行きました。 いつもの様に電話予約、いつもの様な柔らかなKさんの対応。しかし、Kさん知る由もないのです、僕が4月から東京転勤になるということを!上司に「4月から東京だ」と言われた時に、色々なことが頭をよぎりました。その中の一つがKさんのことだったのです。
中学生の頃に初めて通って気付けば15年以上。受験前にCDをもらったこともありました。髪の毛を変な色に染めてもらったこともありました。パーマも一回ありました。毎回追加料金をとらずに、眉毛を整えてくれました。ツーブロックの部分に剃り込みを入れてもらったこともありました。どれだけ痛い注文をしても毎回完璧に対応してくれました。
嫌だ、別れは寂しい・・・笑
塾講師時代の思い出、生徒との別れは数知れず
少し脱線します。僕は大学生の時期に個別塾の塾講師のバイトをしていました。大学生の期間丸々続けていました、留年していたので丸5年。5年もしていると生徒との別れは山ほどありました。
卒業で別れるケースも多かった。まぁ、中学生以上がメインの塾、5年もいればそりゃ卒業するっての。笑 僕が入った時に、中学3年生だった生徒。卒業する頃には大学生で同じ講師として働いていました、月日が経つのは早いものです。
卒業で別れるのはある種健全(?)ではあるのですが、少し寂しいのが塾を変えると言うケース。家族の引っ越しで塾を辞めるみたいなケースもあったかな。傾向として、集団授業の方が個別塾よりもレベルが高く、受験生になったタイミングで塾を移るみたいな子もちらほらいました。
卒業する生徒は、別れが決まっているので「今日が最後の授業だね!」という様にある程度事前に分かっている。しかし、卒業ではない生徒だとそれが読めない。そりゃそうです、来週も再来週も来るもんだって思ってるんですから!笑
そして、そういった生徒達にはある特徴がありました。それは、授業が終わり別れ際に「実は今日が最後なんです。塾を辞めるんです。」と伝えてくれること。
うわああああああああああああああ!
ここで毎回思うのが、「授業の最初に言ってくれたら良かったのに!そうすれば別れをもっと惜しめたのに・・・」というもの。唐突な別れってショックが大きいものです。
美容室変える時って気まずい・・・
さて、話は戻ります。Kさんの待つ美容室へ。いつも通りシャンプーしてもらい、そこからカット。Kさんは趣味のあう方で映画や音楽の話をいつもしています、これも最後か。。。。
Kさん「今日は何か映画観た?」
自分「家帰ってから、ジョンウィックの2作目観ようと思っています。」
Kさん「僕は劇場で見逃したから、今度3作目観るよ!」
Kさん「コロナでライブ中止とか多いね。」
自分「何かライブの予定とかあるんですか?」
Kさん「6月にあるんだ。最近「FLOWER FLOWER」ってバンドにハマってね。YUI
がいるバンドで、ソロの時は興味無かったけどバンドになってすごいかっこよくなった。」
自分「うお!それ面白そうですね!」
そして、iPadでPVをみせてもらいました。かっこいい!
いやー、本当はこういうオシャレな感じの音楽したかったんだろうな。見た目が良かったから爽やかな曲を求められていたのかな。きっと今は自由に音楽をしているんだろうなぁ。
って!
こんなこと話してる場合じゃない!!笑
本当は早く言うべきなのです。「今日で最後で4月から東京に行くんです」、そう言うべきであるのは分かっています。しかし、なかなか言えない。。。別れを告げる彼氏・彼女と同じ様な気持ちというのか。芸人のエピソードトークでたまに聞くコンビ解散の瞬間とでもいいますか。笑
ここで、分かりました!生徒の気持ちが分かったのです!別れを告げてしまうとそれが確定してしまうって思ってたんじゃないかな。いや、確定ではあるんですけどね。でも、口に出すことで自分も再認識してしまうんです。
話していて他愛ない内容であればある程、こういう会話をするのも最後だと感じるわけです。そう思うと、客と美容師って結構特別な関係なのかもしれませんね。友人とは違いお金の関係でもあるけど、確実に情はあるというか。
終わる際に、物事の真意が問われる
浦沢直樹って漫画家がいます。日本を代表する人気漫画家です。「20世紀少年」もこの方の作品です。個人的には、「MONSTER」が一番好きかな。
浦沢直樹作品は全て起承転が素晴らしい!しかし、結が毎回なんとも言えない!笑 そうなのです、盛り上げるのは群を抜いて上手いのですが、着地ができないというか。途中までは完璧な動きを見せるのに、着地がめちゃくちゃな体操選手とでも言いますか。。。
回りくどくなりましたが、言いたいのは「最後が良くないと全体のクオリティが下がってしまうということ」。逆説的に最後が良ければそれまでのプロセスも底上げされるのです。人間関係もそうでしょう。
- 合コン終わった後にLINEで言う「またこのメンバーで集まりましょう!」
- 小学校の時に遥か遠くに転校しもう会えないであろう友達に言う「また遊ぼう!」
これはおそらく実現されません。でもいいのです、だってこの時の別れを惜しむ気持ちは本物だから。その後、会うことがなくてもこの気持ちは否定できないはず。
人生は数多くの別れがあります。最後は笑顔で、そして名残惜しんで!そうするとこの次にも失なうと名残惜しくなる人間関係が生まれるんじゃないでしょうか。
僕は会計をしている際に、Kさんに東京に行くと告げました。Kさんは案の定驚いていました。最後の最後に告げたということもあり、あまり話せませんでした。湿っぽくなるのは嫌だったので丁度良かった。
そして、店を出る際に、Kさんにこう言って別れました。
「また帰省した時に来ますね!」
この口約束はもしかしたら果たされないかもしれません。でもいいのです、Kさんに紙を切ってもらった時間や、これまでお世話になったという気持ちはまぎれも無く本物だったのだから。
ではでは!